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「あんなだから……
隼人……朝ごはんを食べずに
出勤してるらしくてね
一緒に住めば
朝だけでも食べさせてやれるでしょ?」
お嫁さんじゃなくて
お兄ちゃんに同情なんだ……
「マンション決まったの?
……って聞かれたよ
ごめんね……
早めに出ていくから」
「……そんな急がなくてもいいじゃない……
どこかいい物件見つけたの?
敷金や礼金は出してあげるからね?」
マンションの頭金は
この家の工事費に消えるんだろう
いきなり賃貸契約にすりかわってる
「こんなことなら……はぁ~……
同居の話やめればよかったわ
隼人がいいよって
言ってくれたから
工事を始めたんだけど…………」
お母さんがポツリ……
『こんなことなら……』
類は友を呼ぶ……
啓介が呼び寄せたの?
イライラのミステリーサークル
この輪から脱け出さないと
永遠に
後悔だらけの
『こんなことなら族』に捕まってしまう
お母さんは反対する?
……でも、私がいない方が
この家は平和でしょ?
琢巳…………
今夜も泊めてくれる?
「私さ…………
…………彼の部屋に
…………し……しばらく行くことにするよ」
い……言っちゃったぁぁぁーーーーー!!
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