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太陽が燦々と照りつけるジェロセムアイランド。
キャンディたちがやってきてから3ヶ月が経過していた。
PM14:22。
ジェロセムはソファに一緒に座りながら髪型を弄っているキャンディを見て、雑誌を読んでいるメイリーンを見た。
「おまえたちは一生ここにいる気か?」
キャンディがジェロセムを振り向く。
ジェロセムと目が合う。
「どうして?ダメなの?」
ジェロセムがキャンディを見つめる。
「このままでいいのか?ずっとこの島にいてよ。
夢はないのか?将来やりたいこととか、結婚願望とか子供欲しいとか。
ここにいたら叶わないぞ」
「メイリーンある?夢とか結婚願望」
キャンディがメイリーンを見る。
「ない」
雑誌を読みながらメイリーンが答える。
「わたしも特にないなぁ。結婚願望なんて全然ないし」
「将来やりたいことは?
このまま島(ここ)でダラダラ婆さんになっていくのか?」
「何十年先の話よ」
キャンディが軽く笑う。
「わたしはこの島が好きなの。ずっとここにいたい」
「ここはおれの島だ」
「みんなの島よ」
ジェロセムがにやけ、キャンディの顔を片手で摘む。
キャンディが振りほどき、ジェロセムを叩く。
「ここは17の若者がいる場所じゃない。そろそろ自分たちの人生を生きろ」
「生きてるじゃない今」
「ここは夢の世界だ。おれが手に入れた夢の島。
現実じゃない」
キャンディが笑う。
「現実よ」
そう言ってジェロセムを叩く。
「痛ぇだろ」
「ほら夢じゃない。現実じゃん」
「そういうこと言ってんじゃねぇんだよクソガキ」
キャンディがジェロセムをまた叩く。
メイリーンが笑う。
「ここはおれの島だ。キャンディたちは自分の島を見つけろ」
キャンディがジェロセムを見つめる。
「わたしは邪魔ってこと?」
「そんなこと言ってねぇだろ。
たまに遊びにくるぐらいならいいさ。
だが住み着く場所じゃねぇぞって言ってんだ」
ジェロセムはキャンディを見つめる。
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