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「ここ出てどこ行けばいいっていうのよ?インターポールたちが待ち構えてるんだよ?」
「そのきっかけを作ったのは他の誰でもない自分だろ?
そのリスクありきのおまえの人生だ。受け入れろ」
キャンディがジェロセムをにらむ。
「冷たい」
「おれは冷たいさ」
ジェロセムは前を向く。
「死刑になっちゃうよ捕まったら。イヤよそんなの。絶対イヤ」
「捕まんなきゃいい」
「ムリよっ。1回もう捕まったもんっ」
「注意引きつけたからだろ。それまでは上手くいってたはずだ」
確かにその通り。
キャンディは口ごもる。
「電気椅子なんて絶対御免よっ」
キャンディが言い放つ。
「そうよ。エレクトしちゃうじゃない」
メイリーンが言い、キャンディが笑う。
ジェロセムも思わず笑ってしまう。
「わたしが頭から火花あげてる姿想像してみなっ?胸が苦しいでしょ?島から追い出したらそうなるのよっ!」
「いや、不思議と胸は苦しくない」
メイリーンが笑い、キャンディはジェロセムを思いっきり叩く。
「やだっ一緒にいるの!みんなで暮らすのっ」
キャンディがジェロセムの右腕にしがみつく。
「2週間やるから、その間に行き先決めろ」
「いや!!そんなのいやよ!!行き先なんか決めない!!ずっとここにいるっ!!!」
しがみついたままキャンディが叫ぶ。
「決めないのは勝手だが、土壇場になって困るのは自分たちだぞ」
「いやよ。ここにいるもん。ずぅ~ーっといるからね」
ジェロセムはしがみつくキャンディを見つめる。
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