私に構わないで

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「後30分かぁー。早く帰って欲しいなー」 私は2本目のタバコを吸い終えた。 まだまだここでいたいけど、高峰もいるしな。 「じゃあ私は戻るから」 タバコをポーチの中に直し、立ち上がろうとした。 急に左腕を掴まれた。 ビックリして高峰を見る。 「9時まで一緒にここにいてよう」 いつもおちゃらけているのに、真面目な表情の高峰。 「ー放して」 言って手を振り解く。 高峰はハッと我に帰ったようになった。 「ゴ、ゴメン」 私は何も言わず、店の出入り口に向かう。 高峰も慌ててタバコを消し、その後を追って来た。
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