283人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな思いが顔に出てしまってたのか。
「俺が行くよ」
と、高峰が言った。
「女の子同士がいいのっ。ね、片瀬さん一緒に来てよぉ」
私はしばらく黙っていたけど、「分かった」と立ち上がった。
「ありがと~。じゃあ行こう」
中村が歩き出したので、その後に歩き出した。
どう言う風の吹き回しで私を指名するかな?
私を見て不敵に笑うくらいだから、嫌いだと思うんだけど。
店の出入り口の前に着くと、中村がくるりと私を見た。
「あなたには負けないから」
唐突な言葉に「はっ?」と言ってしまった。
「遅番の男の子達にちょっとちやほやされてるからって、いい気にならないでよね。真梨が本気出せばみーんなイチコロなんだから」
ちやほや?いい気になってる?
「まず黒岩君は真梨のものにしてみせるから」
ニヤリと笑うと店から出て行った。
最初のコメントを投稿しよう!