私に構わないで

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「ピンポーン」と店員を呼ぶボタンが鳴る。 店員がやって来て、お酒の追加注文をする。 「片瀬さんは何も飲まない?」 川上がひょこっと顔を出して聞いてきた。 「生ひとつ」 私がお酒を頼むと「お~」と歓声が上がった。 飲まきゃやってらんない! タバコだけじゃイライラが治まらない。 少ししてお酒が来る。 「じゃあ改めまして。かんぱーい!」 牧原が言うと皆「いえー!!」とグラスを当ててきた。 ビールを一気。 「片瀬さん飲めるじゃ~ん」 あんた達と飲みたいと思わなかっただけで、お酒は好きだからね。 「黒岩飲むね~」 黒岩は憂さを晴らすように、ビールをぐいぐい飲んでいる。 「飲まきゃやってられないでしょ」 「すぐ酔うなよ」 高峰が苦笑いする。 「俺としては酔った黒岩が片瀬さんに絡むとこが見たいけどなー」 絶対に嫌だ。
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