第1章

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やばい・・・ヤバイ・・・ もはや気のせいだとか脳がどうとかそういう類の理論を超越した異常なまでの視線を背後に感じていた。第六感が警鐘を鳴らしている。どうすればいい・・・どうすれば・・・ とにかくシャワーを止めてここから出よう。そしてコンビニやファミレスなどの人気のあるところで朝を迎えよう。そう考えシャワーのヘッドを壁にかけ、自分の右手側にある蛇口のハンドルを握ろうとした時 ひたり、と肘に何か触れる感触があった もはや恐怖でパニックになりつつある脳みそを懸命に制御し自分の背後にいる何かに肩から突進する勢いで風呂場のドアめがけて向かった ドアに到達するまで長い距離ではないが、確かにその空間には何かいた。ハッキリと確信を持って言える。何かいたのだ。だが何も触れることなく風呂場から飛び出すとさっきまで来ていたズボンとTシャツ、財布をつかんで家を飛び出した 家を飛び出してから数十メートル走ったところで車とすれ違った際に、自分が素っ裸だということに気づいた。
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