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全く疲れて仕様がない。
博多から単身赴任で出てきたと思ったらこれだ。
本当、人手不足で東京に呼ばれて仕事をするときはろくなことがない。
既にこの道20年、システム業界で長いこと勤めているが今回は本当に酷すぎる。
システム業界と言えば聞こえは良いが、一般的には訳のわからないことをやっている、パソコンとかを使う、高稼働で残業ばかり、うつ病患者が大多数、というイメージを持たれていることだろう。
まぁ、概ね正しい。
俺は体力に自信があるから、保っているが、今どきのナヨナヨしている日和見主義の小僧っ子どもには辛い仕事だろう。
実際、何人も死んだ魚のような眼をして辞めていき、事務職やらに転職するやつが多いようだ。
ともかくも。
今回のプロジェクトは本当に酷い。
何が酷いって、普通であればプロジェクトというものはチームを組んで、管理と作業ってもんは切り離されてる筈だ。
それがどうだ。
今回ときたら、俺が管理も作業も一人でやらなくてはならない。
しかも、大規模なシステムの載せ替えだ。
要は今お客さんが使っているシステムを他のシステムに入れ替える作業である。
どうやら、今のお客さん、今のシステムに相当ご不満があるらしく。
そのシステムを作ったのも俺なんだが。
ともかくも、システム入れ替え作業では膨大なデータをこちらの システムから相手のシステムへ移さなければいけない。
所謂、「移行」という作業である。
英語でいうとMigrationというらしいが、こんな馴染みのない単語を使うくらいなら、移行でいいじゃないか。
したり顔して、何が「まいぐれーしょんチームの進捗はどうですか?」だ。
進捗なんて最悪に決まっている。
担当者との打ち合わせに時間がかかり、何十万件というデータの抜き出しに時間がかかり、データ加工する為のExcelで関数が重過ぎて時間がかかるような状況で進捗など良いはずがない。
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