1人が本棚に入れています
本棚に追加
「桜華…?」
「っ!?いや!!」
バシッと手で弾いた。
目の前にいたのはあの男じゃなくて。
「か、かあさ…」
母さん。そう言おうとしたけど
出た声はか細いものだった。
「桜華っ…」
母さんは泣きながら私を抱きしめた。
「っ…はぁ…。」
荒くなっていた呼吸を整える。
大丈夫…大丈夫。もう終わったことなの。
あいつはいないの。
「ごめんね…っ!、ごめんね…」
その間にも母さんは泣きながら叫び続けている。
最初のコメントを投稿しよう!