第1章

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「桜華…?」 「っ!?いや!!」 バシッと手で弾いた。 目の前にいたのはあの男じゃなくて。 「か、かあさ…」 母さん。そう言おうとしたけど 出た声はか細いものだった。 「桜華っ…」 母さんは泣きながら私を抱きしめた。 「っ…はぁ…。」 荒くなっていた呼吸を整える。 大丈夫…大丈夫。もう終わったことなの。 あいつはいないの。 「ごめんね…っ!、ごめんね…」 その間にも母さんは泣きながら叫び続けている。
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