これではまるで、奪い愛

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  まるで中学生がそうするように、 あたしをデートに誘った 拓海さんは、 終始無言で運転を始めた。 テレビ局を出た アヴェンタドール様は、 首都高に入る。 どこに行くのと 訊きたかったけど、 なんか空気的に訊きづらい。 いつもなら ブリトニー・スピアーズが 流れてくるのに、 今日は何も流さないし。 さっきの彼にとっての 羞恥プレイを差し引いても、 妙な沈黙。 ブリトニーに慣れていたから、 エンジン音しか聞こえない 車内はちょっと変な感じがする。 流れる景色を見ながら、 ふ頭の方に向かってるのかなと ぼんやり考えた時、 急に目の前の景色が開けて 視界の半分が夜空になった。 思わず溜め息が漏れる。 .
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