俺が君を守るから。

－2－

抱き締められているのと自分の匂いを嗅がれているのとで、気が遠くなりそうなくらい恥ずかしい。

「（いつになったら終わるんだろう……）」

心臓が壊れそう。

目の前がグラグラ、揺れているように感じる。

多分顔、信じられないくらい赤くなってる。

この緊張が伝わっていませんように……と、目をギュッとつむって念じる。

早く解放して欲しいような。

ずっとこうしていて欲しいような。

矛盾した気持ちが、私の中を駆け巡る。

身体の後ろ側全部に感じる、呉さんの体温と重みに、胸がキュウと締め付けられる想いがした。

こんなの家族のスキンシップだって割り切らなきゃいけないのに。