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そんな自分が、嫌で嫌で仕方がない。
自己嫌悪と、嫉妬心。
これが、私が名倉さんを苦手とする理由だ。
はぁ、と無意識に大きなため息が出た。
ベッドに倒れ込み、両手で顔を覆った。
「(……あぁ)」
今頃、2人は何をしているんだろう。
仕事の話で盛り上がっているだろうか、それとも私から隠れるようにして愛を語り合っているだろうか……。
想像すれば辛いのは自分だとわかっているのに、絶対に想像してしまう私。
こうやって、また自己嫌悪。
もう1度ため息が出たところで、ドアが開閉する音と、呉さんと名倉さんの話し声が聞こえて来た。
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