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そうなのだ。
私は絶賛、呉さんにくすぐられ中。
実は私、わき腹をくすぐられるのに滅法弱い。
くすぐったくて笑う、という次元を飛び越えて、息を切らしながら悶えるということになる。
今は全く、そういう状況で。
「も、ダメ……っ、呉さんっ」
「何が欲しいか、言わないとやーめない」
「言うっ!言うから、もうやめて下さいっ!」
軽い脅しをかけられながら、とにかくやめるよう、呉さんに懇願した。
「よし」
満足気な声が背後から聞こえ、とにもかくにも私は苦しみから解放された。
「で?何が欲しいのか、ちゃんと言ってみ?」
呉さんに顔を覗き込まれてそう聞かれ、もう答えないわけにはいかない。
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