-4-

8/11

203人が本棚に入れています
本棚に追加
/602ページ
そうなのだ。 私は絶賛、呉さんにくすぐられ中。 実は私、わき腹をくすぐられるのに滅法弱い。 くすぐったくて笑う、という次元を飛び越えて、息を切らしながら悶えるということになる。 今は全く、そういう状況で。 「も、ダメ……っ、呉さんっ」 「何が欲しいか、言わないとやーめない」 「言うっ!言うから、もうやめて下さいっ!」 軽い脅しをかけられながら、とにかくやめるよう、呉さんに懇願した。 「よし」 満足気な声が背後から聞こえ、とにもかくにも私は苦しみから解放された。 「で?何が欲しいのか、ちゃんと言ってみ?」 呉さんに顔を覗き込まれてそう聞かれ、もう答えないわけにはいかない。
/602ページ

最初のコメントを投稿しよう!

203人が本棚に入れています
本棚に追加