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――呉さんの運転する車で向かったのは、家から少し行ったところにある、創作洋食のお店だった。 昔……特にお祖母ちゃんが生きていた頃は、皆でよく行っていた。 お祖母ちゃんのお気に入りのお店で、元気のなかったお祖母ちゃんを少しでも元気づけるためにと、呉さんが連れて行っていたんだ。 お祖母ちゃんが亡くなってしまってからは、どこか行きづらくなってしまって、今まで足が遠のいていたんだけど……。 「……久々に来たね、この店……」 あの頃とほとんど変わらない、どこか無機質な、スタイリッシュな外観に、懐かしさが込み上げる。 「久々に……来たくなってさ」 少し切なそうな笑顔を浮かべた呉さんは、ポンと私の頭を撫でると、「予約してあるんだ、行こう」と言って私を促した。
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