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「じゃあ質問を元に戻すけど……俺のこと、どう思ってる?ただの親戚の叔父さんだと思ってる?それとも唯一の家族?それとも……、ッ」
そこまで言って、呉さんは口を噤んだ。
「それとも……?」と先を促すと、言いにくそうにしながら、呉さんは口を開いた。
「それとも……男として、見てる?」
「……っ、あ」
切なそうに顔を歪める呉さんの表情を見て、カァッと胸が熱くなり、私はギュッと唇を噛み締めた。
その問いは、私の心のどこかにずっとあった問いだった。
“呉さんは私にとって一体なんなのか……”
答えはもう出ている。
でもその答えを認めてしまえば……。
私と呉さんの関係は、どうなるんだろう。
怖くて、それが怖くて。
私は唇を噛み締める歯に、力を込めた。
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