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「…今、小説家をやっているのは本当に夢のようである。と」
最近新調したばかりのノートパソコンを前に、俺は呟く。
黒縁の眼鏡を外し、首を左右に傾ける。
飯島 紫呉。
ペンネーム 飯島 呉春。
大学を卒業した俺の職業は、いつの間にか小説家になっていた。
別に昔から文章が書きたかったわけじゃないし、小説家になりたいなんて考えは毛頭無かった。
ただ、高校の時に文芸部(帰宅部)に入っていたせいで。
大学を卒業してすぐの、高校の同窓会。
あの時、俺の運命は大きく動いた、と思う。
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