プロローグ

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――彼を好きになってはいけないと、最初からわかっていた。 けれど、彼に惹かれるのはもはや必然だったのだろうと、過去を振り返って思う。 特別なことは何もなかった。 気付いたら彼を、叔父ではなく、一人の男の人として見ていた。 好きになってはいけないと、私と彼が結ばれることはないのだと、自分に言い聞かせれば言い聞かせるほど想いは深まった。 ――私と彼は、結ばれてはならない運命だった。 でも私には、彼しか目に入らない。 彼しか欲しくない。 彼としか、結ばれたくない……。 ――そう、どうしても彼と結ばれたかった。 だから、こうするしかなかった。 だから私は――……。
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