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母さんはひたすら黙っていた。 それはもう、心配になるくらいに。 俺の言葉が途切れた頃、ようやく口を開いて。 そうして発した言葉は、 「で?」 だった。 「『で?』って……それだけ?」 あまりにも簡単な返事すぎて、深刻に語った自分が馬鹿馬鹿しいくらいだ。 すると母さんは近くにあったせんべいの小袋を開けて、せんべいを口に運んだ。 バリ、と一口かじってから、母さんはようやく言葉を発した。
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