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――初めて彼女をこの腕に抱いた時のことは、今でも忘れられない。
あんなに小さくて、柔らかくて、頼りないものに初めて触れた。
そう。
あんなに小さくて、柔らかくて、頼りないのに。
確かに、生きている。
そう実感した。
そして思ったんだ。
……守らなければならない、と。
ごくごく自然にそう思えた。
あの時の気持ちは嘘じゃないよ。
ねぇ、美音。
俺はちゃんと、君を守れているかな……?
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