-5-

8/12
前へ
/602ページ
次へ
親戚の目が、美音の目が、一気にこちらを向く。 「……あんたら、こいつにも……美音にも意志があるってわかんねーのかよ!」 低く唸るように、俺は叫んだ。 「美音のこと、あんたらの都合で適当にどうにかしていいとでもおもってんのか?あ!?」 ギッ、と親戚を睨みつけると、俺にそんなことを言われたのが面白くなかったのか、親戚の1人が声を上げた。 「安定した職業に就いているわけでもないお前が……口を出してくることじゃない!」 俺はその言葉を途中で遮った。 「人の気持ちも推し量れないあんたに言われたくねーな!」 ハッと鼻で笑って、俺はその親戚を一蹴し、美音の方へ視線を向けた。
/602ページ

最初のコメントを投稿しよう!

203人が本棚に入れています
本棚に追加