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「あー、お前、体温高ぇな……」
力強く抱きしめられて、それだけで今にもどうにかなりそうなのに。
「く、呉さん……っ、ちょ、何やって……!」
「んー?」
私の首元に顔を埋めた呉さんが、スーハ―と呼吸を繰り返しているのが嫌というほどわかる。
当たり前だ。
だって呉さんは……。
「あー、何の匂いだろコレ。美音、香水とか付けてないよな?シャンプー?それともこういう体臭なわけ?甘い匂いがする……」
「呉さん……あ、あんまり嗅がないで……」
だって呉さんは、私の匂いを嗅いでるんだから……。
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