-2-

8/12

203人が本棚に入れています
本棚に追加
/602ページ
「あー、お前、体温高ぇな……」 力強く抱きしめられて、それだけで今にもどうにかなりそうなのに。 「く、呉さん……っ、ちょ、何やって……!」 「んー?」 私の首元に顔を埋めた呉さんが、スーハ―と呼吸を繰り返しているのが嫌というほどわかる。 当たり前だ。 だって呉さんは……。 「あー、何の匂いだろコレ。美音、香水とか付けてないよな?シャンプー?それともこういう体臭なわけ?甘い匂いがする……」 「呉さん……あ、あんまり嗅がないで……」 だって呉さんは、私の匂いを嗅いでるんだから……。
/602ページ

最初のコメントを投稿しよう!

203人が本棚に入れています
本棚に追加