義理の父と兄

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『どなたですか?』 太一はスーツ姿の男に問いかけた。 『丸山美緒の父親です、尚美は居ますか?』 『……』 光博の出現に太一は言葉を失った、その様子を階段で見ていた嵐は階段を下り太一の背後から『中へどうぞ』と言った。 光博は嵐の案内でリビングに行った、太一は振り返りリビングに行った。 『座ってください』 『尚美は何処ですか?』 『美緒さんの事で来たんでしょ…俺は兄の藤島嵐といいます』 『兄…じゃあ、あんたが美緒を乱暴したのか』 『そうです』 笑みを浮かべる嵐の顔を見て光博は怒りを感じ殴りかかった、太一は光博の体を掴み『やめてください』と言いながら嵐から光博を離れさせた。 光博は太一を突き放し『むりやり体を求めるなんて最低だ』と嵐に言った。 『嵐、謝れ』 太一は嵐を見た。 『……』 嵐はリビングから出て階段を上がると部屋に入った。 『すみません』 太一は嵐の代わりに頭を下げた。 『美緒に近づくな』 光博は太一に言って家を出ると車で家に向かった。 太一は階段を上がり嵐がいる部屋に入った。 『むりやり美緒君を抱いたことに何で謝らないんだ』 『いい人ぶるなよ』 『嵐…』 太一は睨み付ける嵐を見つめた。 その頃、美緒はソファーで眠り続けていた。 『ん…やめて…』 美緒は嵐にむりやり乱暴される夢にうなされていた。 『美緒君は俺のものだ誰にも渡さない』 『いやあああ…』 夢の中で嵐にむりやり抱かれ美緒は叫びながら目を覚まし体を起こした。 『…夢か…』 汗をかいた美緒はシャワーを浴びるためソファーから立ち上がり浴室に行った。 そして美緒は服とズボンを脱ぎ全裸になると体を洗いながらシャワーを浴びた。 数分後、美緒はバスタオルを下半身に巻き上半身は裸のまま浴室を出た、その時、インターホンが鳴った。 美緒は光博が帰ってきたと思い玄関に行きドアを開いた、そこに居たのは光博ではなく秘書の静華と相沢遊だった。 『父さんはまだ帰ってないんですが』 『あなたに用があるんですよ』 『え?』 呆然としている美緒の手首を掴むと相沢遊はそのまま寝室に連れていきベットに倒した、美緒は体を起こし『何をするんですか…』と言った。
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