義理の父と兄

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『父さんと別れないでください、秘書も辞めないでください』 美緒は紙に気持ちを書きその紙を静華に差し出した、静華は紙を受け取り美緒に目を向けた。 『父さんに渡してください、俺は父さんの家に帰ります…あの…ジュース代は…』 『俺が払うから良いよ』 『すみません』 ジュースを飲みほし席を立つと美緒は静華に頭を下げ喫茶店を出ていった。 静華は2人分のお金を払うと喫茶店を出て法律事務所に向かった。 その頃、光博はソファーで一休みをしていた。 それからしばらくしてドアが開き静華が入ってきた、光博はドアの前で立っている静華に目を向けた。 『何のようだ』 『美緒君が渡してくれって』 静華は光博に近づき美緒から渡された紙を差し出した、紙を受け取り光博は読んだ。 『静華と別れるなって、静華さんは悪くない、悪いのは自分を乱暴した相沢遊、だから静華と別れるなって書いてある』 『美緒君に言われました、今まで通り父さんの秘書を続けてくれって…美緒君に言われて俺、嬉しかった』 静華は涙を流した。 光博は紙をテーブルに置きソファーから立ち上がると静華を抱き締めた。 『美緒の言う通りだよな、お前が美緒を乱暴した訳じゃないのに…ごめんな…』 光博は静華を抱き締めながら言った、静華は泣き声を出しながら光博に抱きついた。 『光博…』 『静華…』 光博は静華を離れさせ顔を見つめると唇を重ねた、その後、光博と静華は相談室に行き体を重ねた。 ー藤島の家、美緒の部屋ー 美緒は大きな鞄の中に服とズボンを入れていた。 それから数分後、物音がし美緒は鞄を持って部屋を出ようとしたその時、目の前に嵐と太一が立っていた、美緒は驚き手から鞄を離し床に落とした。 『鞄を持って何処かに行くのか』 『……』 美緒は近づいてくる嵐から後ずさりをしながら離れた、そして美緒はベットに当りそのまま仰向けでベットに倒れた、嵐はベットに近づき逃げようとする美緒の体を掴み倒すと唇を重ねた。 美緒は抵抗しながら『やめてください』と言った、嵐は美緒の両手首を掴んだまま『ネクタイを貸してくれないか』と太一に言った。 太一はネクタイを外しながら嵐に近づきネクタイを差し出した、太一はネクタイを受け取り美緒の両手首を縛ると再び唇を重ねた。
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