義理の父と兄

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『尚美、夜ごはんの分も買ってあるから持って帰ってくれない』 『いいけど、手伝わなくていいの』 『荷物を置いたら来てくれればいいから』 『わかった』 みどりから袋を受けとると尚美は居酒屋を出て行った。 その頃、美緒は紙に書かれた家の前でインターホンを押すか押さないか迷っていた。 『…いないかもしれないから今日は帰るか』 立ち去ろうと歩き始めた美緒は袋を持って歩いてくる尚美に築き立ち止まり『お母さん』と叫んだ。 『美緒!』 美緒に築いた尚美は立ち止まった。 美緒は尚美に駆け寄った。 『どうしてここに?』 『高畑みどりさんに教えてもらったんだ、さっきスーパーで…まさか会えるとは思わなかったよ』 『みどりは美緒の顔を知ってるから声をかけたのね』 尚美は美緒を連れて家に前に行き美緒を中に入れた。 尚美は美緒をキッチンリビングに連れて行った。 『椅子に座ってて』 尚美は袋をキッチンに持っていき、袋から品物を出すと冷蔵庫に入れた。 美緒は袋をテーブルの上に置き椅子に座った。 『お母さんが家を出ていってから俺…』 『太一さんと嵐さんは元気?』 美緒に近づいた尚美はジュースが入ったコップを美緒の前に置き向かい合って椅子に座った。 『うん…』美緒は3月3日の事以外の嵐の事や太一の事を話した。 尚美は美緒の話を聞いて驚いた。 『光博は知ってるの?太一さんと美緒が本気で付き合ってることを…もし知らないなら言っときなさいよ心配させたんだから』 『わかってる、言う機会はいつでもあるから』 美緒はコップを掴みジュースを一口飲むとコップを置いた。 『今度、太一さんと一緒に来なさい』 尚美は紙に居酒屋の場所を書き美緒の前に置いた。 『居酒屋…俺、酒飲めないよ』 『太一さんは飲めるでしょ』 『時間が出来たら行くよ』 『あなた達が来たら私が接待してあげる』 尚美は笑みを浮かべながら言った。 『そろそろ帰るよ、夜ごはんの準備があるから』 美緒は椅子から立ち上がりテーブルの上に置いている袋を掴み玄関に向かった。 靴をはき美緒は『じゃあ』と尚美に言って家を出て行った。 その後、尚美は手伝うため居酒屋に向かった。
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