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『おい!』
嵐は車からおり美緒を追いかけていった。
美緒は背後から聞こえる嵐の声に答えず歩き続けた、そして美緒はすれ違う人たちに見られながら家に急いだ。
『待てって言ってるだろ』
嵐は美緒の手首を掴み足を止めた。
『離してください、大声を出しますよ』
『……』
嵐はすれ違う人たちの目線を感じ仕方なくて掴んでいる手を離した、家の近くまで来ていた美緒は走って家に行き中に入ると階段を上がり部屋に入った。
『……』
嵐は止めてある車に戻っていった。
その頃、藤島高校では生徒たちが美緒の休みを騒いでいた。
そんな生徒たちを見ていた1人の生徒がいた、見ていた生徒は校長室に向かった。
ー校長室ー
生徒たちの騒ぎを聞いていた太一は携帯を開き嵐にかけようとしたその時、ドアのノック音がした。
『はい…どうぞ』
携帯を切り机の上に置くと椅子に座った。
ドアが開き現れたのは生徒の相沢遊だった、遊は中に入りドアを閉めると机に近づいた。
椅子に座ったまま太一は『何か用か』と言った。
『何か用かってわかってるでしょ、女神が来ないからみんな騒いでる、授業が出来ない』
遊は太一の側に近づき顔を向かせると唇にキスをした、太一は遊を突き放し椅子から立ち上がった。
『お前は男なら誰でもいいのか』
『女神が来るまではあなたが好きでした、だけど今は…』
『美緒に手を出すな』
太一は遊の制服を掴み睨み付けた、遊は太一の手を払いにやりと笑うと校長室を出ていった。
同じ頃、嵐は車の運転席に乗り込み学校に向かっていた。
しばらくして嵐は車を止め携帯を開き太一に電話をかけた、2回のコールで太一が電話に出た。
『もしもし親父、話があるんだ』
『俺もお前に話がある、すぐ校長室に来い』
『……』
怒った口調で言われ電話を切られた嵐は美緒にしてしまったことがばれたのだと思い車を走らせた。
その頃、美緒はベットの上で泣いていた。
『あれ?…美緒の靴…』
忘れ物を取りに戻った尚美は階段を上がり部屋に行き泣いている美緒に近づいた、美緒は尚美に目線を向け尚美は引き裂かれた制服に驚いた。
『…母さん…』
美緒は尚美に抱きつき泣き出した、尚美は美緒が落ち着くまで抱き締めた。
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