義理の父と兄

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唇が離れると太一は美緒をソファーに座らせその隣に座った。 『美緒君が急に電話に出なくなったとき、お父さんと話をしたんだ』 『え!お父さんと…』 『仕事が終わったら俺の携帯に連絡するように美緒さんに伝えてくださいとお父さんにそれだけ言って電話を切った』 『携帯は事務所に置いてきちゃった、取りに行こうかなと思ったけど行きにくくて…』 『俺もついていってあげるから携帯を取りに行こ』 『ありがとう、太一さん』 微笑む美緒の顔を見て太一は優しく美緒の両肩を掴んだ。 美緒は頬を赤らめながら目を閉じた。 『美緒…』 太一は顔を近づけ美緒の唇にキスをし唇を離すと再び唇を重ね激しいキスを迫った。 激しいキスを受け入れながら美緒は太一の背中に両手をまわしゆっくり倒れた。 太一はキスをしながら美緒のズボンのチャックを下ろし大事な部分を優しく握ると美緒の顔を見つめた。 『ああ…駄目…』 美緒は太一の愛撫に喘ぎ声を出しながら乱れた。 その後、美緒は気を失い眠りについた。 太一は美緒にズボンをはかせチャックを上げると美緒から離れた。 太一は携帯を開き美緒の携帯に電話をかけた。 5回目のコールでかかると『美緒君のお父さんですか』と太一が言った。 『そうですが…』 美緒の携帯で光博が答えた。 『今から美緒君と一緒にそちらにうかがっても宜しいでしょうか』 『今ですか…いいですけど…』 『美緒君のお父さんとお母さんに大事な話があります、だから尚美さんにあなたから来るように伝えてくれないでしょうか、俺は連絡先知らないから…お願いします』 『わかりました』 『お願いします…それじゃあ失礼します』 太一は通話を切り携帯を閉じた。 その頃、光博は自分の携帯で尚美に電話をかけ太一に言われたことを尚美に伝え法律事務所に来るように言った。 太一は机に近づき引き出しの中から小さな箱を取り出した。 『美緒君の誕生日の日に告白するつもりだったけど、早く俺のこと認めてもらいたいから今日、言うよ』 小さな箱をズボンのポケットに入れ椅子に座ると美緒が目を覚ますのを待った。 それからしばらくして目を覚ました美緒は体を起こし両足を床に着いた。
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