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光博は部屋に入りソファーで寝ている美緒の体を揺すった。
『美緒、起きろ帰るぞ』
『うう…ん…仕事は終わったの?』
『お前を俺の家に送ったら、ここに戻る』
『そっか…』
美緒は立ち上がり光博と共に法律事務所を出て光博の車で光博の家に向かった。
その頃、尚美は家の美緒の部屋のベットに座って頭を抱えていた。
『…美緒…』
『尚美さん』
『……』
部屋のドアを開けたままにしていた尚美はじっと立っている太一に目を向けた、太一は尚美に近づき『話があるんだ…』と言った。
『何…』
尚美が言うと太一は尚美の前で土下座をした、尚美は驚いた。
『君と結婚したのは美緒君を手に入れるために結婚したんだ…ごめん…』
太一は土下座をしたままうつ向きながら言った、尚美は立ち上がり『じゃあ私に愛の告白をしてくれたのは美緒が目的で…太一さんは美緒が好きなの…』と言った。
太一は顔を上げ立ち上がると『美緒君が俺の学校に入学してきたとき、美緒君の魅力にやられ調べた、そして君に近づいた』と真剣な顔で太一は言った。
愛されていなかったと知った尚美は太一の頬を叩いた。
『ごめん…』
『私が好きになった人はみんな男性が好きになるのね…元夫は男性の秘書と恋に落ち、あなたは私の息子に恋をし…』
尚美は涙が溢れた、太一は尚美を抱き締めた。
『離して…』
尚美は太一を突き放し部屋を出ると家を出ていった。
光博の車で家に向かっていた光博と美緒は家の中で話をしていた。
『帰りが遅くなるから先に寝てて良いからな、何かあったらここに電話をしなさい』
光博は紙に静華の携帯番号を書き美緒に渡した。
『わかった』
美緒は頷いた、光博は家を出て鍵を閉めると車で尚美がいる家に向かった。
美緒はリビングに行きソファーに座った。
『……』
疲れきっている美緒はソファーで眠った。
太一が美緒の部屋から出て階段を下りていると嵐が帰ってきた、階段で言葉を交わさずすれ違い太一はリビングに行き嵐は階段を上がっていった。
それから1時間後、インターホンが鳴った。
『誰だ…』
太一はリビングから出て玄関に行くとドアを開き目の前にいるスーツ姿の男を見た。
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