山中君

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「岡村と話していたんだ」 「岡村か・・・」 「岡村のこと好きじゃないでしょう」 「うん、前はね。 だって、耳にした話しだけでも 三人の女の子に つきあってって言ってるんだよ」 でも、図書委員になって 岡村がチャップリンや松本仁志、 果ては狂言の本まで 読んでいるのを知って 考えが変わった。 岡村はお笑いを 勉強している。 何かを真剣に 学ぼうとしている人間は 信用できる。 そう言うと山中君は 「まったく、大森さんは 知識至上主義者なんだから」 と苦笑いして 「漫才に誘われたんだ」と 困った顔をしてみせた。
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