狩られる恐怖

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オレは菜々子から届いたメッセージを読んだあと、自分がどこに逃げるべきか考えた。 今現在、リベンジャーの菜々子の他に菜々子のフォロワー五人がオレを狩ろうと、オレを探している。 ヤツらに捕まったならば、オレは何をされるかわからない。 さっきオレが遭遇した菊地雄一という金髪のイカれた男のことを考えてみれば、楽天家のオレでも、最悪の事態が頭に浮かぶ。 さっきオレにめがけて、フルスイングで振り下ろされた金属バットは、オレを殺すつもりだったのだろうか? 本当にイカれていやがる。 オレに下された刑を考えてみても、殺人は有罪になってしまうのに、そんなことすら関係ないのだろうか? オレはそんなことを考えていると、ひとりでに膝がカタカタと震え出した。 オレは今すぐ、どこかへ逃げなくてはならない。 でも、どこへ? オレがそう思ったとき、オレの頭の中に、土地勘のあるあの場所が思い浮かんだ。
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