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蒸し暑い夏の日の夜、私は暗がりの夜道を歩き、一人、帰路についていた。
私が住むアパートは、人通りの少ないところにあり、一人で歩くには心細い。
私が心細い思いをしながら、静かな道を歩いていると、私の後ろから足音が聞こえてきた。
私がその足音に耳を澄ますと、その足音は、スピードを速めて、私の方に近づいてくる。
〈 怖い……。
一体、誰なの? 〉
私は後ろを振り向きもせずに、歩くスピードを速めた。
早くアパートに帰りたい。
アパートに帰って、鍵をかけ、部屋の明かるくして、落ち着きたい。
私がそんなことを思いながら、足早に歩いているとき、私は異変に気づいて、ゾッとした。
私の背後から迫ってくる足音は、私が歩くのに合わせるように、そのスピードを速めていた。
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