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私が叫び声を上げながら、そう心の中で願ったとき、私の体に覆い被さっていた変質者の巨体が、私の体から引き剥がされ、変質者は地面に転がっていた。
私は、予想もしていなかった出来事に、声を出すこともできず、地面の上に座り込みながら、急変する事態を見つめていた。
突然現れたもう一人の男性。
背は高く、肩幅が広い、男らしい後ろ姿。
その男性は変質者に殴りかかり、あっという間に、変質者を撃退してしまった。
私は、自分の身に一度に降りかかった悪夢と幸運に興奮して声も出せなかった。
私を悪夢から救ってくれた男性。
私の素敵な王子様。
この夜の出来事が、私と坂上真人との出会いだった。
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