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「親父の車とぶつかった相手はケガをしたんだ。
骨折で全治、三ヶ月だって……。
治るケガだけども、仕事は休まなければならないらしい。
その人は、工事現場で日雇いの仕事をしている人だったから……」
「そうなの……。
それは大変ね。
でも、大きなケガじゃなくて、良かったじゃない。
時間が経てば、きっと問題は解決するわ」
私が真人にそう言うと、真人は私の顔を見つめて、泣きそうな顔で私に言った。
「菜々子……、残念なことだけど、この事故は、すんなりと解決しないんだ……」
真人はそう言って、言葉を区切った。
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