TGT 坂上真人

5/38

2418人が本棚に入れています
本棚に追加
/1316ページ
「坂上真人さん……、坂上真人さんですよね」 オレは今まで聞いたことのない男の声に振り返った。 そしてオレが振り返ったその先には、黒いコートを羽織ったスーツ姿の役人っぽい男が立っていた。 「坂上真人さん、今日はあなたに渡すものがありましてね……。 ちょっと待って下さいね。 あれ、おかしいなぁ。 ちゃんとここに入れたはずなのに……」 現れた役人っぽい男は、少し間の抜けた声でひとりごとを発しながら、鞄の中から何かを取り出し、オレの方に向けた。
/1316ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2418人が本棚に入れています
本棚に追加