2418人が本棚に入れています
本棚に追加
/1316ページ
オレがそんなことを考えながら、スマホの画面を見つめていると、リビングの方でガラスが割れる音が聞こえてきて、オレはビクリとして振り返った。
誰かがこのアパートのガラス戸を割った……。
もしかしたら、もう誰かがオレの居場所を突き詰め、このアパートに入ってきたのだろうか?
オレは自分の部屋の中で、じっと息をひそめて、耳を澄ました。
もうR-GPS法は、機能し始めている。
オレのアパートのガラスを割る器物損壊くらいの罪は、もちろん処罰の対象外だ。
もう狩りは、始まったのだろうか?
オレの心臓は、ドキドキと大きな音を立てて動き出した。
犯罪が処罰の対象外になるならば、リベンジャーたちは、どんな残酷な復讐もこなすだろう。
逃げなくちゃ……。
オレはリベンジャーたちがいないどこかに、逃げなくちゃ……。
オレはそう思って、静かに立ち上がろうとしたとき、廊下の方から、足音が聞こえてきた。
オレはその足音を耳を澄まして聞いていた。
最初のコメントを投稿しよう!