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身の危険を感じたオレが、何度も車の鍵を回すと、ようやく車のエンジンがかかり、オレはアクセルを踏み込んだ。
オレはバットを振りかぶった雄一のすぐ脇をすり抜けるように車を走らせ、細い道をブレーキも踏まずに通り抜けた。
オレは両手にびっしょりと汗をかき、心臓が壊れたドラムのように音を立てるのを止めることができなかった。
オレは車を走らせながら、髪の毛に絡まったガラスを払いのけ、向かい風をもろに受けながら、フロントガラスのない車を走らせた。
〈 こんな危険な状況が、三日も続くのか?
こんなんじゃ、無事でいられる方が不思議じゃないか?
オレはどうすればいいんだ?
今から必死になって、菜々子に謝罪したら、菜々子は許してくれるだろうか?
オレの居場所は、国のGPSですぐにバレる。
ダメだ……、助かる方法が思い浮かばねぇ 〉
オレがそう思って、顔を歪めたとき、オレのスマホから着信音が流れた。
オレがポケットからスマホを取り出し、スマホを確認してみると、オレのスマホに菜々子からチャットのメッセージが送られてきていた。
オレは車を路肩に止めて、菜々子からのメッセージを読み始めた。
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