第1章 シンデレラ

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「イテテ……」 何をするんだ! ぶつかった相手を見上げる。 急いで交差点を曲がろうとしたとき、誰かにぶつかった。 キャっと聞こえたから女の人だと思ってた。だけど、見上げた相手は大男。それも黒尽くめ。 女の人とぶつかっただけではこんなに俺がすっ飛ぶはずはない。 俺はすっ飛ばされてビルの壁面に激突して後頭部を強打。星が飛んだ。 この黒尽くめの大男があんな声を出したのか? 「あなた。 気を付けて歩きなさい」 声が聞こえて大男の陰から出てきた女。 何の獣かわからない毛足の長いコートを着て10センチ以上あるようなメタリックなヒールを履いてた。 20代後半? ケバいと言うよりも違う世界の人間…… はあ? 突き飛ばされたのは俺の方だぞ?
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