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「朔ちゃん、どうだったの?面接」
ビールを数本、空けていた。
いや、十数本かもしれない。
一緒に暮らしてる明美が帰ってきたのは夜の10時を回ってる時間で。
「遅かったな。また飲んできたのか?」
「無職の人に言われたくないわね。
まだ早い方よ?
でも、なんだか頭が痛くて帰ってきたのよ。
風邪かしらね、今風邪なんて引いてる場合じゃないのに。
その様子じゃダメだったみたいね。
今月中に仕事を見つめられないなら出て行ってちょうだい。
ヒモを置いておく気は無いから」
キツい女。
「そんなこと言うなよ……
今日はさ、店が見つからなくて時間に間に合わなかったんだ。
時間にルーズなヤツは要らないって、面接さえ受けさせてもらえなかった。
元はと言えば、変なヤツにぶつかって……」
「言い訳しない!」
そう言いながらゴミ袋に空いた缶を入れていく。
「だいたい、最近の若いモンは何なのよ!
遅刻しても、申し訳なさそうにしないし、終業時間になるととっとと仕事を放り出して帰っちゃうし。
部長が歓送迎会に誘ってるのに、〈僕、いいっす〉ってなに?
それも仕事のウチだっつーの!
就業時間内だけで仕事が終わると思ったら大間違い。
そんな仕事でいいなら一生平やってろっつーの!」
相当荒れてる
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