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「でも……江角は死神に殺されてもうた……。……死神のお陰で事実が公(おおやけ)になったようなもんやけど……やっぱり、ウチは死神なんか認められへんわ」
ギュッと拳を握りしめながら、鈴は更に続ける。
「無差別に人を殺して、襲って……死神なんか居なくなればええんや……!」
その言葉に、黒斗は無表情のまま淡々と答える。
「……はじめから居るべきじゃないんだよ。人間の世界に、死神なんか。だが……理由があるのかもしれない。死神がこの世界に居続ける理由が……」
「…………」
何も答えない鈴と共に、黒斗は再び帰路につくのだった。
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