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「っ」
あまりの驚きに声が出なかった。
一瞬で頭の中が真っ白になり、放心状態で“ソレ”を見つめる。
「お姉ちゃん、アレ……」
幼い少女の震えた言葉で正気に戻り、咄嗟に鈴はカナの目を手で塞いだ。
「見たらアカン!!」
既に見た後だとは解っていたが、反射的に出たのはこの言葉だけだった。
自分が見た“ソレ”が何なのかよく解っていないカナは ただ戸惑うだけだが、鈴は全身を震えさせ、必死に嘔吐感を抑える。
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