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教室に入り自身の机の中を探すと探していたプリントを見つけ出しファイルの中に入れて教室の外で待っている兄さんと合流しました
「それにしてもエノーラが忘れ物なんて珍しいな」
「私も人の子ですよ?忘れ物をする事だってありますよ」
(人の子ってエノーラは他人から見たら完璧人間と思われる程に思えるんだが………)
兄さんと他愛ない会話をしていると突如として廊下から凄まじい殺気が私達を襲ってきた
「「!?」」
突然の出来事で私も兄さんも一瞬動くことが出来ずに呼吸も忘れてしまっていた
「………何ですか、この殺気は」
「明らかに俺達に目掛けての殺気を送ってるな」
殺気を飛ばされた方に視線を向け神経を尖らせ校舎の地図と場所を照らし合わせるとそこは訓練所と分かった
「兄さんはこのまま寮n「駄目だ」え?」
私が言い終える前に兄さんは私の言葉に被せながら提案を却下した
「そう言って何度お前は重傷を負った?悪いがこれ以上お前を一人で行かせられない」
「で、ですが私の場合は再生能力が人より強いから重傷を負っても平気ですよ!」
「何が平気だ!確かにお前は人よりも再生能力は上たがそれだけだ!俺達と何も変わらない人間だぞ!死んだらそれで終わりだ!」
う、今までの事を振り返れば確かに何度も死にかけた事もありますし前回の戦闘でももう少し治療が遅かったら死んでいたって言われましたけど………
「それにこれ以上お前の傷付いた姿は見たくないんだよ」
そう言って兄さんは私の手を握り大事な物を扱うように撫で始めた
「………分かりました。ですけど危ないと思ったらすぐに逃げてくださいね!これは約束です!」
「ああ、分かった」
少し心配ですけど最悪私が盾になれば兄さんは助かりますよね
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