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「サチ・・・体の具合はどう?」
「大丈夫ですよ。ツカサくんがいてくれるし。」
「うん。」
大きなお腹に頬ずりをしながら、隣のベッドで眠っているハナにチラッと視線を向けた。
誰に似たのか分からないが、ハナは一度眠ったら、ちょっとやそっとじゃ起きる事がない。
「フフッ。」
オレの頭を優しく撫でながら、サチがニッコリと笑った。
「ツカサくん、何だか赤ちゃんみたい。」
「だって、この時間にならないと、サチを独り占め出来ないだろ?」
オレは、サチを抱き寄せながら、彼女の耳元にそっと唇を落とした。
母親になってからというもの、昼間のサチは、すっかりハナに占領されてしまっているし・・・
だから、ハナが寝た後の短い時間が、オレに与えられた唯一の至福の時・・・というわけだ。
それが分かっているからだろうか?
サチも毎晩、存分にオレを甘やかしてくれる。
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