No salvation ②

11/33
前へ
/33ページ
次へ
階段を下りた先は、実験用の動物たちを飼育するスペースになっている。 一番奥の大型ゲージには、ついこの間までチンパンジーが入れられていた。 新たな住人となるゼロも、氷室家の人間にとっては、似たような存在だろう。 猿よりは知恵も利用価値もあるけれど、所詮はクローン、実験動物。 待ち構える未来は、先住者同様、そう明るくはない。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

679人が本棚に入れています
本棚に追加