No salvation ②

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彼と初めて顔を合わせたのは、研修医としての勤務を終え、アンと共に氷室家の使用人として、本格的に仕え始めた頃だった。 「ウノ、アン、紹介しよう。 これがゼロだ」 碧の後ろに立つ青年が、玄関で出迎えた私とアンを交互に眺めてから、軽い会釈をよこす。 黒髪と黒い瞳のせいだろう。 オリジナルである碧とは、それほど似ていないように見える。
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