No salvation ②

24/33
前へ
/33ページ
次へ
温室中央、展望スペースの階段に腰掛けた、ゼロ。 その膝にまたがり、自分勝手に身をくねらせているのは、氷室 菜摘。 艶めいた声が、うわごとのように呼ぶ。 「碧……あぁ、碧、いいわ……!」 なぜ彼女は、ゼロと交わりながら、息子の名を呼ぶのか。 理由は容易に思い付くけれど、培われた道徳観や倫理観が、答えを拒絶する。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

679人が本棚に入れています
本棚に追加