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教室に戻っても、何事もなく、さっきの女子たちはみな、私が戻ると知らん顔をしていた。
宇「あれ?與さんは?」
「あ、あのね、もう帰っちゃったみたい!
與さんクールに見えて、根は優しいよね、やっぱり私たちにも普通に話しかけてくれた!宇野さん、ごめんねー?」
は、はぁ…
なんだこの変わりようは…
でもやっぱり、あの人は私だけに優しいんじゃないんだ。
ちょっとがっかりしてる自分がいた。
-帰り-
宇「隆弘~、千晃~、秀太~、一緒に帰ろう!」
末「ごめん、俺はパスする!
ちょっと用事ある!」
千「私も無理かも~、なんか浦ちゃんに事務頼まれちゃってさー…」
宇野「そ、そう。
…にっしーは?」
西「ちょうどよかった、俺宇野ちゃんに言いたいことあったんだよ(ボソッ」
宇「そ、そうなんだー、分かった、帰ろっ?」
そうして、私たちは校門を抜けた。
私たちは、無言で歩いた。
何かを期待してるのは、私だけなのかもしれない。
すると、隆弘が急に立ち止まった。
西「実彩子…あのな…
俺、千晃のこと、中学の頃からずっと好きだったんだーーーーーーー」
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