第1章

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放課後、僕はいつも通り教室で、ひとり読書に勤しんでいた。 静まり返った廊下からバタバタと、、、 「先輩っ!」 ドアが開け放たれた。 後輩のよっちゃんが、やって来た。 毎度、毎度、うるさい。 「やべーっす、!先輩っ!ちょー痛ぇっす!」 めんどくさいが問い掛ける。 「一体、何があったの?」 よっちゃんは駆け寄るなり、自分の膝を指差す。 「見て下さいよ~!ここっ!ジャンっ!」 見ると膝に生々しい擦り傷が。 人の傷口なんてまじまじと見たくない、いきなり見せてくるなよ、、、 飽きれ顔で質問する。 「一体、何があったの?」 溜め息プラス。 「ハプニングっすっ!」 ハプニング? 「校庭を笑いながらダッシュしてたんす!そしたら、、、」 ダッシュするのは構わないが、 何故笑っていた? 「犬がいきなり飛び出てきて、ビビってぶっ転んだっす!あははっ」 なんでそんな目に遭遇するんだか、、、 「ちょー痛そうでしょ?先輩っ!」 あ~そうだね。 「でも先輩っ!私、強い子なんで、、、」 「全然平気っすっ!!」 なんて言ったらいいんだろう? 君の考え方というか、思考回路には、、、 「一体、何があったの?」
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