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正直なところ、出会いたくなんてなかったんだ。
自由が好きだから、囚われるなんて絶対にゴメンだった。
面倒が嫌いで、自由が大好きで、痛いのは嫌いだったし苦しいのも嫌だった。
あげく煙草も嫌いだし、女が煙草をくわえているなんて最低最悪だと思ってた。
確実に手にすることのできるものが好きだったし。
本当に、どうあがいても無駄だとか、精神的に辛いのは真っ平だったはずなのに。
もう人のモノで、その人のモノであっても夫婦関係が崩壊しているってわかってる。
夫婦関係が崩壊しているうえで、全然別の方を向いている彼女が万が一でもこっちを向いてくれたらいいのにと、何度願ったんだろうか。
それなのに、愛してもらえるのぞみも無いだなんて、絶望的過ぎて笑えない。
今まで、徴兵も何もかも逃れてのらりくらりと生きてきたのに「どうして」と自問自答を繰り返した。
どう考えても、どう想っても、思いきることができない。
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