続き

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   薬剤師の人も医薬品の説明よりも、日用品の売れき行きがよく、単なるレジ係と化していた。  別に邪魔はしてないけど、手伝える訳でも無いし、混雑の緩和にもならないけどお店の外に出る。  そこに、望月さんが立っていた。 「あれっ、夢咲さん。どうして?」 「あの、大学がこの近くなので」 「そっか、帝皇学院大学だったよね。それで、今日は?」 「掛け持ちしている、もう一つのバイトが昼前からなんで、ちょっと時間潰しで」 「しかし、大学生も大変だね。俺も当時は、そんなバイトの仕方してたけど、良く卒業まで体が持ったと思うよ」  そんな風に言いながらも、望月さんは店内へと目を配っている。  この人は、エリアマネージャーなのだから、混雑中の店内の様子が気になってしまうのだろう。  本当は、仕事の邪魔をしちゃいけないとは思う。だけど、どうしても気になる事があって確かめてみた。
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