続き

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   お店を手伝うだけだった頃は、マスターとお客さんの延長線上の関係だった。  それが、マスターと店員の関係になった。  当たり前といえば当たり前だけど、仕事上であれ注意されれば反省しなきゃいけない。ううん、ちゃんと反省している。  同じミスは、繰り返さないようにしているし。  だけど注意されたり、仕事を教わったりしてる時であっても、ドキドキしたりトキメキを感じたりしてる。  もっと、ちゃんと反省しなきゃいけないかな。  プレート架け替え振り返ってみると、開店時間に合わせたかのように、楓と屯田林くんが立っていた。 「若葉。今日は、私たちのデートを見せつけに来たよ」 「いらっしゃいませ、楓と屯田林くん。来てくれるのは嬉しいけど、そういうのは止めてくれるかな」 「いいじゃない。私たちの幸せに触れたら、若葉にも幸せが訪れるかもしれないでしょ」 「はぁ、いいいからお入り下さい」
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