12人が本棚に入れています
本棚に追加
お店を手伝うだけだった頃は、マスターとお客さんの延長線上の関係だった。
それが、マスターと店員の関係になった。
当たり前といえば当たり前だけど、仕事上であれ注意されれば反省しなきゃいけない。ううん、ちゃんと反省している。
同じミスは、繰り返さないようにしているし。
だけど注意されたり、仕事を教わったりしてる時であっても、ドキドキしたりトキメキを感じたりしてる。
もっと、ちゃんと反省しなきゃいけないかな。
プレート架け替え振り返ってみると、開店時間に合わせたかのように、楓と屯田林くんが立っていた。
「若葉。今日は、私たちのデートを見せつけに来たよ」
「いらっしゃいませ、楓と屯田林くん。来てくれるのは嬉しいけど、そういうのは止めてくれるかな」
「いいじゃない。私たちの幸せに触れたら、若葉にも幸せが訪れるかもしれないでしょ」
「はぁ、いいいからお入り下さい」
最初のコメントを投稿しよう!