前世

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「兄様……」 美しくも儚く笑う、俺の妹。 「金蝉師……」 運命だったのだと――。 今にして思えば、全ては運命だったのだ。 妹が世界を救う贄となることも。 その妹を愛してしまったことも。 愛したが故に――交わり、肌を重ね。 禁忌を犯し―― 輪廻の牢獄に繋がれたのも―― 逃れられない運命だったのだ――
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